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【鉄骨建方】仮ボルトとは?必要な本数や仮ボルトの要らない接合治具も紹介

2023.04.27
鉄骨建方

おもに「鉄骨建方」で使用されている部材である「仮ボルト」。必要な本数が決まっていたり、再利用ができなかったりと使用する際は、細かいルールを守らなければなりません。

しかし近年、仮ボルトが不要になる便利な接合治具が提供されているのをご存知でしょうか?

本記事では、仮ボルトについての概要や必要な本数などを詳しく解説するとともに「仮ボルトが不要になる接合治具」についてもご紹介します。

仮ボルトについて知りたい方や、鉄骨建方での安全性や効率性、コストを改善したい方は、ぜひ参考にしてみてください!
 

鉄骨建方での仮ボルトとは?

仮ボルト

仮ボルトとは、鉄骨建方工事において鉄骨を本締めする前に「仮止め」をするためのボルトです。なお、一般的な鉄骨建方の手順は以下の通りです。

  1. 最初に仮ボルトを使って鉄骨を組み上げる
  2. 次に建物の水平・垂直を修正する建入れ直しを行う
  3. 建物のゆがみがなくなったら、最後に仮ボルトを本締め用のボルトに入れ替えて本締めをする

基本的に仮止めには「中ボルト」と呼ばれる銀色のボルトが使われます。中ボルトは引張強度が低いため、本締めには使用できません。

一方、本締めには「高力ボルト」と呼ばれる黒色のボルトを使用するのが一般的です。

高力ボルトは「ハイテンションボルト」や「ハイテンボルト」とも呼ばれ、引張強度が強く、摩擦力で接合されるため横からの負荷がかからないのが特徴。総合的に強度が高いため、基本的に本締め用に使われます。
 

仮ボルトの本数について

鉄骨接合部

仮ボルトは、使用本数に規定があります。

一般的な高力ボルト継手の場合「一群のボルト数の3分の1かつ2本以上」の仮ボルトを使用しなければなりません。

また、溶接をともなう混用継手や併用継手の場合は「一群のボルト数の2分の1程度かつ2本以上」が規定の本数です。

施工する際は、一群のボルトの中でバランス良く、対称的に仮止めする必要があります。
 

仮ボルトは再利用できる?

?マークと作業着男性のイメージ

仮ボルトは基本的に再利用できません。そのため、一度使用した仮ボルトは原則、廃棄されてしまいます。

仮止めの際、仮ボルトは少なからず損傷や負荷を受けます。ボルト孔がズレている場合、仮ボルトは叩いたり、こじったりしながら入れ込むため、非常に傷みやすいです。

また、建入れ直しで建物のゆがみを修正する際も、仮ボルトには大きく負荷がかかるため、どうしても強度が落ちてしまいます。

同様に、本締め用の高力ボルトで仮止めをした場合でも、そのまま本締めはできません。仮止めで使用した高力ボルトは強度が落ちている可能性があるため廃棄して、新品の製品で本締めし直す必要があります。

高力ボルトは中ボルトと比較して高価なため、仮ボルトとして使用することは少ないでしょう。しかし、もし高力ボルトを仮ボルトとして使用する場合は、色を塗ったり、目印をつけたりして本締め用としてそのまま使わないように注意が必要です。

なお、近年は再利用可能な仮ボルトや、仮ボルトを整備して再利用を可能にするサービスも提供されています。
 

仮ボルトが不要な接合治具

ガチャントピン

大同機械株式会社」では、仮ボルトが不要となる便利な接合治具「ガチャントピン」をレンタルしています。

ガチャントピンは、接合ピンを鉄骨のボルト孔に差し込むだけで簡単に仮止めができる接合治具です。メリットとして、以下の3点が挙げられます。

  • 施工時間が短縮される(仮ボルトの取り付け、締め付け、取り外しが不要)
  • 高所作業を大幅に減らせるため、安全性が向上する
  • 仮ボルト落下にともなう事故がなくなる

とある現場で鉄骨梁を仮接合する際、従来の工法では、1梁あたりに使用する仮ボルトの本数が上フランジ20本、下フランジ16本、ウェブ16本(丁番式)の合計52本が必要でした。しかし、ガチャントピンを使用した場合は、たった4箇所に取り付けるだけで仮接合が完了!施工時間においては65%の短縮を実現しました。

ガチャントピン使用イメージ
※仮ボルト不要接合工法治具「ガチャントピン」使用イメージ

なお、ガチャントピンはボルト径や板厚に応じて、5種類のラインナップを提供しています。

  • M20用標準型
  • M22用標準型
  • M22用厚板型

上記の4種類は、本体寸法やピンボルトの締め付け可能寸法が異なります。詳しい仕様を知りたい方は「製品ページ」をご確認ください。

鉄骨建方の施工時間を短縮して安全性と効率性を高めるとともに、仮ボルトのコストも削減したい方は、ぜひガチャントピンのご利用をご検討ください!

レンタル可能なガチャントピンの製品詳細はこちら
 

鉄骨建方での仮ボルトについて理解しましょう

株式会社大同機械

鉄骨建方では、本締めをする前に鉄骨の仮止めが必要です。仮ボルトは規定の本数を使用し、一度使った仮ボルトは強度が落ちている可能性があるため廃棄する必要があります。

ただし、仮ボルトが不要な接合治具「ガチャントピン」を使えば、コストを削減できるだけでなく、施工時間の大幅な短縮も可能です。さらに高所作業も減らせるので、結果的に安全性も高まります。

「鉄骨建方の作業を効率化したい」「仮止めに関するコストを少しでも抑えたい」とお悩みの方はぜひ「株式会社大同機械」まで、気軽にお問い合わせください!
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